皆様、こんにちは!
DIY解放区のぼんたでございます。
先月よりパソコンが故障・修理していたので、更新が随分あいてしまいました。
本日は、スーパーで安く手に入る食材を、僅かなランニングコストで高級食材に変えてしまう燻製作りについてお話ししようと思います。
休日の趣味・同僚へのおすそ分けとしても十分成り立つ自宅レジャーです。是非、お試し下さい。
そもそも、燻製ってなんぞ?
私たちが行う料理方法といえば、基本的に以下の3つです。
- 焼く
- 蒸す
- 煮る
でも、いつも同じ調理方法・食材だと飽きてきますよね。
ワタクシ自身も徐々にですが食への感動が薄くなっており、30代も後半になってくると、普通の食材では「あーまたこれか」と食のマンネリ化が進行してきます。
スーパーの鮮魚コーナーでマグロをみても「キハダマグロねえ…」、モロッコ産のタコを見ても「地ダコじゃないのかぁ」状態。結構深刻です。
その割に、本マグロの半額シールは血眼で探すという浅ましさ。
そう、財布は肥えてないのに舌だけ肥えているのです。
安い食材で、心が躍るような料理を作れないだろうか。
そんな方に強くおすすめしたいのが燻製という調理法。
燻す事で、食材が劇的に美味くなる!
燻す(いぶす)・燻製。聞き慣れた言いまわしだと、スモーク。
そう、スモークチーズやスモークサーモンなどは燻製品なのです。
サクラなどの乾燥木チップを熱し、発生した煙で食材を燻すことで、とても豊かな香りを食材に纏わせるグルメ調理方法です。
一口齧るだけで、口の中一杯にフワァァァアと芳ばしい薫りが広がります。
木材チップの種類もさまざま。
サクラ、リンゴ、ヒッコリー、ブレンドなどのチップを変えることにより、自分好みの燻製風味を発見することができます。
ベーコン
身近な燻製食材と言ったらベーコン。
入手もしやすく、毎朝食べている方も多いと思います。
ベーコンは、高温の煙で包みこむ事で熱処理と香り付けを同時に行っているのです。
但し市販のベーコンは万人向けに食べて貰うために、燻製度は控えめに作られておらます。
スモークチーズ
燻製の代表と言ったら、やはりスモークチーズ。
安定した美味しさですよね。
でも、スモークチーズも市販の物は風味がマイルド過ぎて物足りなさを感じます。
肉類
スーパーで安売りしていた豚タンの燻製。
100g90円の格安肉ですが、燻製をすることでいつまでもくちゃくちゃしていたい絶品肉に昇格します。
肉類は脂の少ない鳥むね肉などの部位が美味しい燻製になります。
脂が多い食材は、燻製の際に自身の脂でカラッと揚がってパサパサになるので避けましょう。
その他にうずらの卵、ししゃも、ウインナーなど身近な食材で燻製作りに挑戦できます。
市販燻製品について
スーパーなどに売っている市販燻製品の特徴を述べます。
市販燻製品の特徴 | |
入手性 | どこでも販売されている |
保存性 | 保存料の効果もあり長持ち |
燻製具合・味 | 弱くて物足りない |
内容量 | 少なくて割高 |
独断と偏見がかなり入っていますが、市販品って美味しいんですが割高なんです。
また、癖がない程度に控えめな燻製具合なので、物足りないのが本音です。
自作燻製品について
温度センサー付きで、とても便利な自作燻製器
自作燻製品の良さをズバリ言います。
自作燻製品の特徴 | |
燻製にかかる手間 | 燻製前の水分抜きなど面倒 |
煙 | 燻製時の煙対策が必要 |
食材の種類 | 無限大!何でも試せる |
燻製具合・味 | 最高!燻製具合の調整可 |
内容量 | 安くてたっぷり作れる |
自宅で燻製を行う場合、煙対策だけは気を配る必要があります。
また、燻製は水分の多い食材が苦手なので、燻製前に水分を拭き取ったり網の上で干す手間があります。
この2点をクリア出来れば、美味しい燻製を安く大量に自作することができます。
燻し具合・木材チップも自分で調整できるので、市販品よりも薫り高い極上の燻製品作りを目指せます。
環境さえ整うならば、自作燻製品を作らない手はありません!
晩酌のおつまみはもちろん、奥さんや小さいお子さんでも燻製はみんな大好きです。
自作燻製を家族や同僚に振る舞うことで、コミュニティ内での地位・名声が飛躍的に向上します。(コソッ。)
燻製に向いているおすすめ食材
※本記事では、温燻・熱燻と呼ばれる一般的な燻製方法を対象に紹介します。
燻製のベースになる人気食材といえば、鶏ササミ、鶏ムネ肉、チーズ、うずらの卵、ししゃも、ベーコン、ウインナーなどです。
鶏ササミや鶏ムネ肉なんかはスーパーでも特に安い食材。
節約だけでなく、ダイエット食材としても注目を浴びておりますが、普通に焼いて食べるとパサパサして美味しくありません。
これを燻製にするとアラ不思議、とても味わい深い食材に激変します。
いわゆる、スモークチキンですね。
芳ばしい薫りと適度な歯応えがあるので、少ない量でも満足できます。
チーズ・うずらの卵はもう絶品としか言いようがありません。
安いししゃもも絶妙な風味の珍味に化けます。
ベーコンやウインナーなどは既に燻製されている市販品ですが、ここに追い燻製をすると、とびきり風味豊かに仕上げることが出来ます。
燻製の自作、やってみるか
何事もやってみないことには始まりません。
今回は燻製調理の概要をご紹介させて頂きます。
(別記事で自作燻製器の作り方を公開予定。今しばらくお待ちください。)
食材の下ごしらえ
燻製前に行う下ごしらえは2つあります。
STEP1 : 下味つけ
燻製前に、調味料で下味つけをします。
塩・胡椒・焼き肉のタレなどお好みの味付けをすることで、燻製をより楽しむことができます。
食材と調味料、おすすめの組み合わせを表にしてみました。
ササミ・ムネ肉 | チーズ | うずらの卵 | ししゃも | ベーコン・ウインナー |
上記で説明しておりませんが、牛モモ肉を焼き肉のタレに漬け込んで下味をつけて乾燥・燻製することで、ビーフジャーキーを作ることもできます。
STEP2 : 食材の水分を除去。
下味をつけ終わったら、食材の水分除去を行います。
水分除去の方法として、大きく分けて2つの方法があります。
キッチンペーパーで拭き取る | 干し網で干す | ||
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キッチンペーパーの特徴 | 干し網の特徴 | ||
○手軽にできる
○天候関係なし ○夏冬関係なし |
×ペーパー代掛かる
×タレ系に使えない ×水分除去に限界 |
○とても経済的
○干し具合調整可 ○タレ系も可能 |
×夏場は腐敗に注意
×最低数時間掛かる ×ベランダの外観 |
どちらもメリット・デメリットがあります。
キッチンペーパーについて
キッチンペーパーのメリットは室内で簡単にできること。
デメリットは…キッチンペーパーが大量にいること。
特に、塩を振った後のササミ・ムネ肉は浸透圧で余計に水分が出ているので、拭き取りが面倒です。
干し網について
味付けした食材を放り込んで干しておくだけなので、とても簡単・経済的です。
冬は空気も乾燥しているので、数時間で水分が抜けて良い感じに干せます。
逆に、夏は気温・湿度も高いので要注意。
生の肉類は腐敗する場合もあるのでおすすめしません。
ビーフジャーキーなど乾燥に長時間を要する食材は、冬まで待ちましょう。
冬は気温・湿度も低く、衛生面でも燻製に向いております。
STEP3 : 燻製開始!
さて、いよいよ燻製を開始します。
最初に自作燻製器の全体像イラストを作りましたのでご覧下さい。
合板で箱を作り、その中に金網と電気コンロが入る仕組みになっています。
そのまま電気コンロのスイッチを入れると、庫内が80~100℃まで温度上昇してしまうので、デジタル温度コントロールを導入しています。
デジタル温度コントロールは、設定した温度範囲を超えたり下回ったりすると電源の供給をON・OFFして、設定温度をキープしてくれます。
自作の燻製作りには欠かせません。
50~55℃で設定すれば、温度センサーが温度を感じ取り、自動で電気コンロが点いたり切れたりしてくれます。
それでは、早速開始しましょう。
スーパーなどで入手できる「切れてるチーズ」を用意。
自作なので、一気に大量に作れます。
ドン・キホーテが格安なのでまとめ買い。
次に金網を用意。
いつも使っているAmazonの30×30cm金網のストックが切れた(BBQで使ってしまいました。)ので、ダイソーの27×27cm金網で代用。
金網にチーズを並べていきます。
ウインナーも追加。
次に、100均で買ってきたステンレスボウルに燻製チップを入れます。
今回はオーソドックスなサクラチップです。
おおよそテニスボールくらいの量(40g位)で十分です。
1回あたりの燻製費用は50円位。格安ですね。
電磁コンロの上に乗せてスイッチON。
10分位したら煙が出てくるのでチーズを燻製器にセットしましょう。
チーズ付近が50℃前後になる様に、40〜60分程燻製します。
40分待ちます。
その間に、デジタル温度コントロールで任意の温度に設定。
今回は50~55℃に設定します。
下の写真で矢印が4つありますが、左の2つは最低温度、右の2つは最高温度の設定ができます。(例:最低60℃~最高65℃)
コンセントの差込口が変な形状ですが、普通のコンセントが差せます。
この小さい金属の塊が温度センサーです。
このセンサーの位置を動かすことで、更に細かい温度調整が可能です。
待っている間、隙間から煙が微かに漏れてきます。
ご近所さん対策で、近隣の洗濯物が近い場合はテープで目張りをしましょう。
目張りすることで、煙を大幅に抑える事が出来ます。
1番効果的なのは、洗濯物がない時間を狙って燻製することです。比較的夜間がおすすめ。
完全に密閉すると、水分が煙と一緒に逃げてくれず、酸味のある仕上がりになってしまうので注意しましょう。
40分経過。
電気コンロのコンセントを抜き、燻製機の扉を開けて冷まします。
10分ほど放置して粗熱がとれました。
更に冷蔵庫に入れて冷やすと燻製の風味が落ち着いて、より一層風味高い味わいになります。
冬ならそのまま屋外放置で十分冷えます。
燻製前後の見た目の違いも見てみましょう。
上:燻製前 下:燻製後
ウインナー・ナチュラルチーズ・チェダーチーズの例
左:燻製前 右:燻製後
全体的に水分が抜けて飴色掛かっているのがわかりますね。
旨味と香りが格段にUPしております。
燻製は出来たてアツアツより、1度冷ました方が圧倒的に旨いです。
失敗例も載せておきます。
温度設定を間違えて、チーズがドロドロに溶けてしまった例。
見た目がキノコのエイリアンみたいになっちゃてますが、味は絶品です。
今回の燻製に使った材料・道具
18枚入り。たっぷり食べられます。
スーパーで税込270〜300円が相場。ドンキホーテだと税込200円位と激安価格で手に入ります。
風味はナチュラルとチェダーがありますが、ナチュラルの方が燻製の香りが良く分かりおすすめ。
ダイソー製は27×27cmなので若干小さくなります。
店舗によっては27×15㎝の小さい金網しか無かったりするので入手が不安定。
見つけたら多めに買っておきましょう。
Amazonだと30×30cmのサイズがあります。
燻製して汚れるので、ダイソー製や家にある古いボウルで十分です。
食材に応じて様々な燻製チップがあります。
表を作りましたので、ご参考にして下さい。
樹木名 | サクラ | ヒッコリー | りんご | ブレンド |
向いている食材 | オールラウンド | 肉 | 肉・魚 | オールラウンド |
コメント | 香りが強く、癖のある食材でも何でも対応できる。入手も容易。 | 独特の癖がある。尖った風味というべき?肉・ハム・ベーコンなどにどうぞ。 | 香りが上品で少し甘い風味がある。魚や鶏肉などたんぱくな食材にGOOD。 | メーカー独自のブレンド燻製剤。メーカーの個性を知れるので、試し甲斐あり。 |
個人的お薦め度 |
やっぱり桜! |
嫁から不評… |
上品。桜と違う! |
桜ベースっぽい。 |
イズミ製電気コンロ IEC-105。Amazonで購入。
燻製の煙でかなり汚れていたので、激おち君で掃除しました。
切る・300W(弱)・600W(強)しかありませんが、デジタル温度コントロールを使うので、600W(強)で使っています。
※最近イズミ製電気コンロのAmazon取り扱いが無いようです。代替品載せておきます。
使い方はとてもシンプル。最低・最高温度を設定するだけです。
温度センサーが設定温度範囲外を感知すると、電源がON・OFFになる優れもの。
自作燻製器の一番重要な部品です。
DIYで自作したものです。
木材やボルトの寸法など、燻製機の作り方については別記事作成でご紹介します。
市販の燻製器セットもあります。
燻製器自作とかメンドクセー!っていう方向けに、アウトドアメーカーのSOTOからセット品が出ております。
※電気コンロやデジタル温度コントロールは付属してません。チップの量などで温度調整するタイプです。
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各種チップも入って至れり尽くせりの内容なので、面倒くさがりさんはこちらで自作燻製デビューしてみるのもありですね。
DIY大好きさんは次回記事をお待ち下さい。それでは!
※燻製器の自作記事ができました!